2015/08/04

共感、下書き2

つい最近、郵便局に行った際、大きな声で会話をしているカップルに遭遇しました。

決して広くない空間に、若い男女が大きな声で話をしているので、
どうしても耳に入ってきてしまうのですが、印象的だったのが、
カップルの会話が成立していないことでした。

以前、人とコミュニケーションをする上で、話を聞く際には、
まず共感を、そして聞かれてからアドバイスを、または
自分の気持ちや考えはIメッセージで伝える、という記事を書きました。

わたし自身にとってもこの“共感”というのが意外にも、
容易なことではなかったように、どうやら多くの人にとっても、
そうなのかな?と思っているこの頃です。

先ほど書いたカップルの話に戻りますが、女性の方は

「なんですぐ否定するの?!」

「どうしてちゃんと話を聞いてくれないの?!」

と、怒っているとも取れるような言い方をしていました。

男性の方はというと、彼女の話がすべて終わる前に、

「それは~なんだよ。」

「それは~なんだと思うよ」

と、自分の考えを口にしていました。

男性の方は、彼女がどうして怒ってしまうのかが分からず、
何度も同じ行動を繰り返してしまいます。

ですので彼女の方も、上に書いた言葉を何度も続けます。

その言葉が建物内に響き続けるので、わたしの方もなんだか
ソワソワしてしまったほどです。

このカップルを例に、より良いコミュニケーションを考えてみます。

①彼は彼女の話を最後まで聞く。

共感をする。

③Iメッセージで自分の気持ちや考えを伝える。

このような流れになるかと思います。

この順序を踏んでいれば、彼女が

「聞いてもらえていない」「否定している」

という気持ちになることはなかったかもしれませんね。

話が終わる前に、自分の考えを述べてしまうと、相手は
「遮られてしまった」「聞いてもらえない」
という気持ちが芽生えてしまうのですね。

そして、とても大事になってくる“共感”ですが・・・

同調”になってしまっている状況も、よく目にします。

この同調も、場合によっては「聞いてもらえていない」と思われる
原因になってしまっているかもしれないので、注意が必要です。

よく聞く・見かけるパターンは

そうだよね

そうですよね

こんな返事の仕方です。

よく考えてみると、全くの他人と、同じ状況に立ったとして、
同じ感情や感覚、考えに至るなんてことが、ないのではないかと思うのです。

こういう言い方は、もしかすると

「分かったような言い方してほしくない」

と思わせてしまうこともあるかもしれません。

そうだよね」は「そうだったんだね

そうですよね」は「そうなんですね

と言い換える方が、良いかと思います。

例で考えてみます。

A子さんがB子さんに以前から映画に誘っていました。

ところが、B子さんは承諾したものの、本当はその映画は
全く見たいと思っていませんでした。
思い切って、A子さんにその気持ちを伝えることにしました。

B子「実は誘ってくれた映画、本当は見たくないんだ」

この場合の、A子さんの共感と同調で返答を書いてみます。

A子「(共感)そうだったんだ。B子はあの映画が見たくなかったのね」

A子「(同調)そうだよね。あの映画観たくないよね」

わたしは過去、同調してしまうことがとても多かったので、
共感と同調の違いを知った時、目からうろこでした。

と同時に、染みついてしまった同調が、なかなか共感に
替えづらいという難しさも知りました。

ではなぜ、同調ばかりしていたのか?と考えてみました。

それはずばり、「自分が傷つかないための防衛反応」だったのではないかと。

誘った手前、断れたら傷つくものです。
または、一緒に行くことを楽しみにし、妄想を膨らませて期待しているかもしれません。
それが叶わなかったら、落ち込んでしまうでしょう。

そんな自分の気持ちをごまかすために、同調していたのではないかと思います。

これは前回人生脚本に触れた記事に書いた、“パターンを知る”と同じように、
自分の行動や考え方の癖に気づく、大事なポイントです。

そういう風に気づけば、じゃあこれからは、断られたら自分はきっと
傷ついてしまうだろう、と受け入れること。

そして、相手が断る可能性があるということも受け入れること。

それから、相手の気持ちを共感した上で、自分の気持ちを伝えること。

これらを実践していきます。

A子「そうだったんだ。B子はあの映画が見たくなかったのね。(共感
 
   わたしは今回は一緒に見れなくて残念だけど、また一緒に
   どこかへ行けたらとても嬉しいな。(Iメッセージ)」

B子の立場になってみると、こういう言い方をされたなら、
どこかホッとするのではないでしょうか?
その上で、A子が自分と何かすることを楽しみにしているという気持ちも
ちゃんと受け取ることができます。







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